【タマガワ】玉川中学校

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 中町4丁目23番にある。昭和33年10月瀬田小学校分校として発足、翌年独立して区立中町小学校となった。
平成5~7年の新築工事もで、隣合っていた小学校と中学校を一つにして有効活用し、レベルの高い施設環境を目指した結果、現在の中町小学校・玉川中学校が生まれた。
両校の境に、林と雨水をためて流れる小川がある。公園のようなこの庭が、互いを分け、同時に繋ぐ空間にもなっている。校舎は、低層部に露台をつけるなどして、巍々と聳えるような圧迫感を感じさせない配慮をし、吹付とコンクリートの打ちっ放しだが、細部でうまく表情の均衡を保っている。建物は主張を強くすることなく、かえって自然を引き立てる効果を発揮している。職員室や事務室が奥の方にあって判りにくいのは難点だ。
画期的に建物のない空間が企図された小学校では、各学級とも教室部分に加え、広い廊下に面した空間が活かされている。ここには学級毎の境はない。廊下も教室も一体となった設計だ。いわば体育館のような広い空間の中に、間仕切りだけで教室が区分されている。当然隣の教室の声も互いに聞こえ合う状態で、青空教室のような雰囲気を醸してる。しかし生徒は訪問者に特に気を散らされることもなく授業に専念する。とにかく子どもは順応が早い。開かれた教育環境は子供たちに違う学級や学年間の情報交換の機会を与え、伸び伸びとした性格の育成に役立っているようだ。
世田谷美術館を手がけた建築家内井昭蔵の概念は、地域社会と密接に繋がる共有空間=モール(遊歩道)を作ることだった。校内の緑道は一般に開放され、学校の敷地を囲う塀もない開かれた環境だが、学校を巡る事件が相次ぐ昨今、心配する声は当然ある。地域の理解と協力の下に築いてきた理想的な教育環境が後退しないことを期待するのみだ。

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